令和8年度税制改正のポイント|中小企業・個人事業主が確認しておきたい主な改正
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令和8年度税制改正では、中小企業や個人事業主、給与所得者、住宅取得を検討している方などに関係する見直しが複数予定されています。
今回の改正は、「経済あっての財政」という考え方を背景に、
中小企業の設備投資を後押しする内容や、物価上昇に対応するための所得控除の見直しなどが盛り込まれています。
税制改正は、すぐに大きな影響が出るものもあれば、数年後の経理処理や確定申告、資金計画に関係してくるものもあります。
ここでは、特に中小企業・個人事業主の皆さまが確認しておきたい主なポイントをわかりやすく整理します。
1. 少額減価償却資産の損金算入特例の見直し
中小企業者等が一定の少額資産を取得した場合に、取得価額を一括で損金算入できる「少額減価償却資産の特例」について見直しが行われます。
主な改正内容として、本特例の対象となる減価償却資産の取得価額が、現行の「30万円未満」から「40万円未満」へ引き上げられるます。
また、適用期限も令和11年3月31日まで延長される予定です。
一方で、適用対象となる企業規模については、「従業員数500人以下」から「従業員数400人以下」へ見直されるなど、
対象範囲が一部縮小される点には注意が必要です。
パソコン、事務機器、備品、工具などの購入を検討している会社にとっては、設備投資のタイミングや金額判断に影響する可能性があります。
2. インボイス制度の経過措置の見直し
インボイス制度については、免税事業者等からの仕入れに係る仕入税額控除の経過措置が見直されます。
これまで、免税事業者等からの課税仕入れについては、一定割合を仕入税額控除できる経過措置が設けられていました。
今回の改正により、この控除割合が段階的に引き下げられるます。
具体的には、令和8年10月から控除割合が70%、
令和10年10月から50%、
令和12年10月から令和13年9月末までは30%となる見込みです。
また、免税事業者等からの課税仕入れに係る年間適用上限額も見直される予定です。
インボイス制度は、取引先がインボイス登録事業者かどうかによって、消費税の納税額や経理処理に影響します。
今後は、取引先の登録状況の確認や、請求書・領収書の保存方法、会計ソフトへの入力方法を改めて確認しておくことが重要です。
3. 特定生産性向上設備等投資促進税制の創設
企業の生産性向上や賃上げを後押しするため、「特定生産性向上設備等投資促進税制」が創設されるます。
この制度では、一定の設備投資計画について経済産業大臣の確認を受け、
確認後5年以内に設備を取得し、事業の用に供した場合に、特別償却や税額控除が認められる内容となっています。
対象となる設備には、機械装置、器具備品、工具、建物附属設備、構築物、ソフトウェアなどが含まれます。
設備投資を予定している会社にとっては、通常の減価償却だけでなく、税額控除や特別償却を活用できる可能性があります。
ただし、適用には事前の計画確認や要件確認が必要となるため、設備購入前の段階で税理士に相談することをおすすめします。
4. 食事支給に係る非課税限度額の見直し
会社が従業員に食事を支給する場合、一定の要件を満たすことで、従業員側に給与課税されない取扱いがあります。
今回の改正では、近年の物価上昇を踏まえ、会社負担額の非課税限度額が見直されます。
現行では、
従業員が食事価額の50%以上を負担し、
会社負担額が月額3,500円以下であることが要件とされていますが、
改正後は会社負担額の限度額が月額7,500円以下に引き上げられます。
福利厚生として食事補助を導入している会社や、今後導入を検討している会社にとっては、制度設計を見直す良いタイミングです。
5. 青色申告特別控除の見直し
個人事業主や不動産所得がある方に関係する青色申告特別控除についても見直しが行われます。
一定の要件を満たす場合、青色申告特別控除の控除額が引き上げられる予定です。
例えば、複式簿記で記帳し、電子申告や優良な電子帳簿保存を行っている場合には、
控除額が65万円から75万円へ引き上げられる見込みです。
一方で、簡易な簿記で記録している場合については、一定の収入規模を超えると10万円控除が受けられなくなる可能性があります。
個人事業主の方は、今後ますます「正確な帳簿作成」「電子申告」「電子帳簿保存」への対応が重要になります。
6. 基礎控除・給与所得控除の引き上げ
個人向けの改正として、基礎控除や給与所得控除の見直しも予定されています。
物価上昇への対応として、合計所得金額が一定以下の方について、基礎控除が引き上げられる仕組みが設けられます。
また、給与所得控除の最低保障額についても、現行の65万円から74万円へ引き上げられます。
この改正により、所得税がかからない給与収入の範囲が拡大する可能性があります。
給与計算、年末調整、扶養判定にも影響するため、会社側としても早めに確認しておきたい内容です。
7. 住宅ローン控除の拡充
住宅価格の上昇や子育て世帯への支援を背景に、住宅ローン控除についても見直しが行われます。
子育て世帯等が住宅ローン控除を受ける場合の借入限度額が引き上げられるほか、中古住宅の取得についても一定の見直しが行われる予定です。
また、適用期限は令和12年12月31日まで延長される見込みです。
住宅取得を検討している方は、住宅の種類、床面積、所得要件、入居時期などによって控除額が変わる可能性があります。
購入前に制度の適用可否を確認しておくことが大切です。
8. NISAの拡充
少額投資非課税制度であるNISAについては、「つみたて投資枠」の口座開設可能年齢が0歳から17歳にも拡大される予定です。
これにより、子どもや孫の将来の資産形成を目的とした運用の選択肢が広がることになります。
教育資金や将来資金の準備を検討しているご家庭では、贈与や資産形成の方法とあわせて確認しておきたい内容です。
まとめ|税制改正は「自社に関係するか」の確認が重要です
税制改正の内容は幅広く、すべての会社や個人に同じように影響するわけではありません。
しかし、少額減価償却資産の特例、インボイス制度、設備投資税制、食事補助、給与所得控除、
住宅ローン控除などは、多くの中小企業・個人事業主に関係する可能性があります。
「自社の場合は対象になるのか」
「設備投資の時期はいつがよいのか」
「インボイス制度の影響で消費税負担は増えるのか」
「年末調整や給与計算にどのような影響があるのか」
このような点は、早めに確認しておくことで、税負担の見通しや資金繰り、経理処理の準備がしやすくなります。
ウィズグロース会計事務所では、税制改正の内容を踏まえた節税対策、経理処理、設備投資、資金繰り、確定申告・年末調整まで幅広くサポートしております。
税制改正について「自社に関係があるか知りたい」「今のうちに準備すべきことを確認したい」という方や
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